草引き

野菜は、順番に作付けすると順番に生育する。雑草は順番には生えない。
順番に耕して順番にウネ立てして、順番に野菜を植えても、雑草は全ての畑で一斉に生える。
だから抑草のコツは、生える量を減らすか、生える面積を減らすかしかない。あとは、除草のタイミング。これ、すなわち除草する量を減らすか、面積を減らすか、ということ。
頭ではわかっている。畑を見てもわかっている。しかし、やってみるとそう簡単にはいかない。上の3つの原則を目標に、全国各地、有機農業をやってる人はあの手この手で日々農作業をしている。方法は百姓の数だけある。
好きな言葉に、昆虫記で有名なファーブル先生の、ジャムに生えたカビの解説のくだりがある。
「偉大な使命を持った分解者たち....恨み言は言うまい、だが自己防衛はしよう」
この気持ちで畑に向かっている。

生姜の雑草がようやく片づいた。オクラの合間を縫ってだから、掛かり始めから終わる頃には雑草は生姜を超えていた。
除草が終わって生姜がすっきりとした顔をしていたので、夕立が降らないかなあ、と思っている。いま水をかけてやると生姜の太りが違う。
思い通りには元々行かないんだけど人間はいつも勝手なことを考える。
気がつけば他の畑も同じように草が勢い付いている。