NPO法人 かまん

tmagri2006-01-19

昨年度7月に設立されたNPO法人かまんに、理事として仕事をするようになった。
かまんの一番の目的は、若者を有機農業でこの地域に定着させること。(詳しくはhttp://www.kaman.or.jp へどうぞ)
そのためにいろんな活動をしている。
先日は大阪梅田のスカイビルタワーウエストで行われた【新農業人フェア’06】という新規就農相談会に出席した。
「新しく農業を始めたい」とこの世界に飛び込んだのは9年前だが、その当時と今とでは、新しく始める人も受け入れる側も大きく変わったなあ、と感じた。しかし現状では相変わらず新規就農者の定着率は低いという。原因は内にも外にもある。いろんな要因が挙げられるが、今の世の中全体の雰囲気として、(個人)を見ない事があると思う。一方で成果主義だとか一方でオンリーワンだとか言ってるくせに、人と人との関わりを少なく少なくしようとする。その結果、あらゆる事柄にマニュアルを作りマニュアルに頼り、システムに乗せようとし、システムに乗っかろうとする。この感覚では農業は出来ない。
農業は自然相手の仕事で、人との関わりが少ないように感じるかもしれないが、決して一人で出来るものではないし、これほど生身の人間がさらけ出されてしまう仕事はないと思う。百姓100人いれば100人ともやり方が違う。だから、自分の仕事のスタイルを作っていくためにも、人や地域や消費者との関わりが大切で、決して単一な仕組みやシステムに当てはまるものではない。(もう一つの要因として(時間)というのがあるがこれは又今度書いてみたい。)
今日は、NPO法人かまんの協力農家が生産した無農薬野菜の“かまんの宅配”を出荷した。7件の農家が持ち寄った無農薬野菜のむこうには生産者の個性が見え、そして心のこもった文章とレシピが添えてあえる。実に美味そうに見える。
個性が光ると言うことは決して自分の世界に埋没してしまうことではない。周りの人との関わりによって、磨かれ光っていくものだと思う。百姓仕事も同じ事だと改めて感じた。
NPO法人かまんはそういう場所を提供していきたいと思う。