まじめな話

tmagri2007-02-14

春の嵐が通り過ぎていった。
普段は3月ぐらいなのに、ことしは早々と大雨がふりました。
でも夕方には青空が見えました。
さて、まじめな話。
高知県では東洋町が高レベル放射性廃棄物の処分場候補地に名乗りをあげ、ずいぶんさわいでおります。
過疎化の進んだ小規模な自治体は、国からの交付金が減らされて財政は破綻寸前。双方そこに乗じて、札束と引き替えにお願いをしているのが核廃棄物処分場です。
問題は処分場の安全性だとか、地域振興だとか、CO2出さない、燃料リサイクルだとか、そういうことを強調して本質をごまかしていますが、本当はもっと大変なことです。
そもそもなぜ、地下に埋める施設の文献調査だけで莫大な数十億の補助金、そして受け入れに総額兆を超えるとんでもない交付金を出すのでしょう?
それはこういう理由だそうです。
最初に馬鹿どもの考えていたエネルギー政策(とくに核燃料サイクル)が高速増殖炉もんじゅの事故で話が違っちゃた

もんじゅで使うはずのプルトニュウムが大量に余ってしまった。
(ウランを燃料としている原発から出る残りかすから、プルトニュウムをすでに取り出してしまっている。これを使用済み燃料の再処理という。まあ、使わずとも燃えかすにはプルトニュウムが含まれるのだから、自動的に製造され続けるわけだ。)年間5トンの製造能力、在庫プルトニュウム40トン以上

このままだと、余剰プルトニュウムを大量に保有しているとなって国際的公約に違反し、核保有ともみなされ大変なことになる。もちろん日本国内で消費しないといけない。

こまったので、軽水炉型の原発で使うことにした。これがプルサーマル計画。普通の原発の燃料はウラン。燃やしたかすからプルトニュウムを取り出して、またウランと混ぜて、MOX燃料という物を作る。これを燃料に使う。

このMOX燃料を製造する過程(使用済み燃料再処理)から出る溶液が高レベル放射性廃棄物

さて、これを埋める場所がない。プルト君を使うためにはどんどん廃棄物が出る。しかも再処理をいままで頼んでいたフランスから、高レベル放射性廃棄物が送り返されてきている。六ヶ所村の一時保管場所はもう満杯。困った。

早く埋める場所を探さないと、どんどんたまっていくよー、(と馬鹿どもがいう)

ということらしい。素人なので細かいことは違っているかもしれないけれど、だいたいはあってると思う。
だれも責任はとれない、誰も止めることが出来ない泥沼に入りつつある。
地層処分の安全性などの議論に乗ってはいけない。全てにおいて安全性など保証できるわけがない。どっかで全体を止めないと、そのうち強い力でもって処分を計ってくると思う。一旦金を受け取ると、後で、話が違うじゃないか!ということをどんどん押しつけられていく。なぜなら川上が馬鹿な上に無責任だから、川下に全部流れてくる。
原子力の恩恵?
電力の買い先が選べるんだったら絶対買わない。知らない間に勝手なことしておいて今さら何を言う。
電気を使う以上、核廃棄物の問題から目をそらしたらいけない?
あきらかに一部の利益と計画の甘さと無責任さ故に招いていることなのに、あたかもみんなのためという都合の良い理屈を持ち出すのには反吐が出る。
今までと、これからも原子力につぎ込む不毛なお金を、地域の小規模発電に回せば十分足りていた。バイオマス発電も電力会社のやたら安い買電価格を欧米並みにかそれ以上に上げれば新たに施設を作っても採算が合う。取りうる方策はいくらでもある。電力自由化バイオマス発電所を作って地域で独立しよう。
原発の停止、解体にかかる費用はとんでもない金額なので、今さらやめようとしてもやめられない、というのが、上記の止められない泥沼、という意味でもあるのですが)
交付金が減らされると何にも出来ない、思考能力が停止する人たちに、判断をゆだねてはいけない。地域振興というお題目を持ち出す人ほど、地域のことは考えていない。