六ヶ所村ラプソティー

tmagri2007-05-08

5/6、須崎市で「六ヶ所村ラプソティー」という映画を見に行きました。自主上映で全国各地を回っている映画で、青森県六ヶ所村の核再処理施設を、賛成、反対双方の立場を丹念に取材したドキュメンタリー映画です。
http://www.rokkasho-rhapsody.com/)

その中で、六ヶ所村の隣の十和田市でお米を作っている苫米地ヤス子さんという方の話が出てきます。

この方は12年間、無農薬有機栽培でお米を作っておられる方で、直接お米を買ってくれている消費者に核燃料再処理工場のことを知らせたら、数人のお客さんが、放射能汚染を安心できない、といってお米を買わないと告げられたそうです。
再処理工場から出る放射能の心配を訴えれば訴えるほど自分の首を絞める。近隣の農家から被害を宣伝するなと批判されている。しかし、言わないことは賛成とおなじこと、と教えられ、反対の声を上げています。

お隣の津野町でも一時は高レベル核廃棄物の処分場に声が上がったので、もし僕が苫米地さんの立場だったらどうするだろう、どう考えるだろう、と思い、胸が痛みました。
ある農家の方が、「どんなにきばって規模拡大しても、田んぼはあっちゃこっちゃにもって行けんし、ましてあの世に持って行くことも出来ん」と笑って言っていたのを思い出しました。
有機農業は、生活するその土地で、自然と上手に関わり合いながら食糧を得る生業(なりわい)だと思います。次の世代に受け継ぎたいのは、長い間積み重ねてきたその生業と土(田畑)だとおもっています。
うまい飯を自分だけが食うために百姓をやっているつもりはありません。人に喜んでもらいたい、自分らの世代でめちゃくちゃにしたくない、心の片隅にいつもそう思って仕事をしています。
それをあずかり知らぬもので根底から崩される事態に直面したとき、自分は果たしてどうするだろうか。続けていくことが出来るだろうか。

ありのままの淡々とした日常の映像が、余計に深く考えさせられました。
もっと私達は知るべきことを知る必要があります。